【Macbeth arr. NOX】Act2…偽りの仮面

𝐚𝐫𝐫.𝐍𝐎𝐗

𝑨𝑵𝑺𝑬𝑹
偽りの心の企みは偽りの仮面で隠すしかない

𝐍𝐢𝐠𝐡𝐭 𝐭𝐨 𝐫𝐞𝐟𝐢𝐧𝐞.𝐍𝐎𝐗…

前回から引き続き【𝐚𝐫𝐫.𝐍𝐎𝐗】からVol.1
シェイクスピア 四大悲劇の1つ【マクベス】を【𝐌𝐚𝐜𝐛𝐞𝐭𝐡 𝐚𝐫𝐫. 𝐍𝐎𝐗】としてお届けします

前回の話はコチラ✒︎http://nox-stella.com/macbeth-arr-noxact1/

【𝐚𝐫𝐫.𝐍𝐎𝐗】とは…
世界の様々な古典。「有名でも難しくて読みにくい」「感情移入がしずらい」
そんな貴方のために現代の方でも理解しやすく読みやすいようにオリジナルの要素を加えたオンラインノベルです

この記事は定期的に更新しています 最終更新日2023/8/22

【マクベス】

マクベスは、ウィリアム・シェイクスピアが書いた四大悲劇の1つ
1606年頃に書かれ、スコットランドの将軍マクベスが魔女の予言に心を奪われ、王位を奪うために暗殺を計画し、その罪に苦しむ姿を描いた物語

マクベスは権力欲に駆られて罪を犯し、その罪に苦しむ悲劇的な人物です
この物語は、権力欲の危険性と、罪の償いの重要性を教えてくれるものとなっています

【登場人物】

マクベス
スコットランドの将軍。魔女たちの予言に惑わされ、ダンカン王を殺害し、王位を簒奪する。その後は罪悪感にさいなまれる

マクベス夫人
マクベスの妻。夫の野心を支え、ダンカン王の殺害を計画する

ダンカン王
スコットランドの王。マクベスの忠臣であり、彼を将軍に任命する。マクベスによって殺害される

バンクォー
マクベスの友人であり、同じく将軍。魔女たちの予言によって、マクベスから王位を簒奪される

マクダフ
スコットランドの貴族。ダンカン王の忠臣であり、マクベスの王位簒奪に反対する

魔女たち
3人の魔女。マクベスに「未来の王になる」という予言をする

誘惑

『戦争後のことだ。謎の者達に遭遇をし人智を越える力のようなものを体験した瞬間だった
詳しく話を聞こうと思ったが奴らは霧の中へ姿を消してしまった
その後に王の使者達が現れ俺を『コーダの領主』と祝いの言葉を浴びせたんだ
それは例の謎の者達が俺に預言をした出来事そのものだった。
そして俺は預言が本当ではないかと思い始めている。奴らはそれ以外にも俺に預言をした
『いずれ王となるお方』
ともに栄光を分つべきお前にはいち早くこの事を伝えたかった
このことに関しては後に話をしたい』

マクベス夫人
「……マクベス」

使者から手紙を受け取ったマクベス夫人はマクベスの心を理解していた
マクベスは野心はあるが邪な心が足りない
欲しいと言いながらも手を下すのは恐ろしいというように
夫人はそんなマクベスの野心を邪魔する心を取り払い王に導こうとする

マクベス夫人
「マクベス。貴方の頭上にかぶさろうとする王冠を邪魔するものは何であろうと私の魂で追い払って見せましょう。私の心の声を貴方に伝えたい」

するとダンカン達より一足先に馬を走らせたマクベスが自身の城に到着しました

マクベス夫人
「あぁ…未来の王よ。貴方からの手紙を読んでから私の心はすでに現在から未来へ翼を広げ羽ばたこうとしています」
マクベス
「そのことは後に話そう。王達が今夜ここへ来ることになっている」
マクベス夫人
「今夜?王達はいつお立ちに?」
マクベス
「明日の朝だ」
マクベス夫人
「…王に明日は来させません」
マクベス
「お前まさか、王を……」
マクベス夫人
「そんな不安な顔をなさらないで。そんな顔をしていては何も欺けません
王が来たら歓迎の心でおもてなして。後の段取りは全てこの私に。
無心の花に隠れた毒を滴らす蛇のように全てはうまく行きます」

王の滞在

しばらくして王達一行がマクベスの城に到着し、マクベス夫人は彼らを出迎えました

ダンカン
「奥方、こういきなり押しかけられては迷惑かと思うが今日はぜひとお邪魔させていただきたい」
マクベス夫人
「とんでもございません。この度の名誉をいただいだことを考えればいつになったら王に恩返しができますか」
ダンカン
「コーダの領主はどこに?案内していただいてもよろしいかな?」
マクベス夫人
「はい、是非とも」

大罪の罪

マクベスは王達を出迎え食事をしていたが王の暗殺の事が頭が離れず1人席を離れ中庭いく
マクベスの心は未だ揺れていた

マクベス
「本当に王を……それで全てが手に入るのなら今日にでも暗殺をした方がいい
そうすれば事は済む。あの世での裁きなどは気にして入れない
だがこういう事は現世で裁きが下されるのではないか?
因果が巡り自身を滅ぼしてしまうのではないか?
それに王がここに身を寄せたのには俺に対しての信頼があるからだ。それにダンカンは生まれながらの穏和にして王として一点、日の打ちどころもない
今の俺は野心の翼を羽ばたかせたがっているが──悪行を攻める嵐がこの翼を引きちぎり奈落に落とす事だってある……」

忠義を尽くす自分と野望のために動こうとする自分
そんなマクベスの元に夫人が現れました

マクベス夫人
「すでに王達は食事を終えました。なぜ途中で席を?」
マクベス
「…こんなことはやめよう。王はコーダの領主という名誉を下さった
もう十分に手に入れているのではないか?わざわざそれを捨てさる事はない」
マクベス夫人
「私への信頼はそのくらいのものだったのですね
今までの事は全て空に描いた絵だと?いえ、わかっています
密かに宝が欲しいと願っているのに自身で手を汚したくないと臆病風に吹かれている
まるで魚は欲しいのに脚を濡らしたくない猫のように
そうしてダラダラとしながらお過ごしに?」
マクベス
「そういうことではない!男として果たせる務めなら結構
しかし度が過ぎればもはや男でも人でもない」
マクベス夫人
「なら何故その預言を私にお伝えになったの?
それは貴方が心の底から王となりたいと思ったからではないの?
その時の貴方は真の男であったはず
預言にダンカンの滞在。全ての条件が自然に向こうから整ってきた今をおいて次はいつ?
一旦こうと誓ったのなら後には引けません」
マクベス
「もし上手くいかなかったら?」
マクベス夫人
「勇気を出してください!上手くいかないことはないのです
戦の疲れで王達は深い眠りにはいりいます。2人の護衛の者にはにはどんどんと酒を進めて酔いつぶしてしまえばいい
捨て身となった眠りに落ちたダンカンなんて私と貴方でどうにでもなるでしょう?
大逆の罪をその護衛2人になすりつければいい。何故そんな簡単なことだできませんの?」

その時…マクベスの心の中で何かが膨れた

マクベス
「もういい!その恐れの知らぬ気性!ならよかろう!
よい潰れた護衛2人に血を塗りつけて置く。そして短剣も奴らのものを使う
そうすれば皆には護衛の仕業と見えるだろう?」
マクベス夫人
「私たちは忠誠を誓った王の死を嘆き苦しむ。誰が疑うものですか」
マクベス
「ああ、覚悟を決めた!己の力を全て使い、この使命を全うする
さぁ、行こう。偽りの心の企みは偽りの仮面で隠すしかない」

𝐓𝐨 𝐛𝐞 𝐜𝐨𝐧𝐭𝐢𝐧𝐮𝐞𝐝…

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